下記の日程で言語学研究会を開催いたします。

日 時:令和5年7月21日(金曜日)
    13:00~13:05 開会
    13:05~14:35 稲田俊明氏講演「動的文法理論と第二言語習得研究の問題」
    14:35~14:45 休憩
    14:45~15:45 研究討議
場 所:教養教育講義棟B15教室 対面開催(zoom参加を希望される方は事前にご連絡ください)
対象者:長崎大学 外国語担当教員及び言語習得・言語教育に関心を持つ大学教員
※参加希望の方は、作元 (ysakumoto@nagasaki-u.ac.jp)或いは西原 (t-nishi@nagasaki-u.ac.jp)宛
にご連絡ください。
【講演概要】
 動的文法理論は、言語発達の移行過程と最終的な結果は途中段階の文法の影響を受けるので、
従来の(標準的な)瞬時獲得モデルに基づく理論には問題があると主張する。 習得の途中段階
が結果に反映されることは、言語発達の初期段階にはない規則や構文が途中段階で利用可能に
なる事例によって示される。 動的文法モデルは、文法拡張の法則を理論の中核部に組み込み、
個別言語内の多様な構文も単に「周辺的」現象と見做さず原理的に説明できる。
 動的理論のアプローチによる第二言語習得研究はこれまでほとんどないが、外国語学習者
(L2話者)の初級レベルの誤用や中上級レベルへの移行過程、L2話者の母語の影響、言語理論の
初期設定の役割などが、自然に説明できる可能性が高い。
本発表では、先行研究とL2話者の誤用の試行調査に基づいて、日本語の談話表示を示す「文末
表現/談話小辞」の発達について、動的アプローチが有効であることを示したい。

皆様のご参加をお待ちしております。